ついに、ナッツと健康の関係が解明された‼

 

 

こんにちは、

サプリメントアドバイザーのヒロキです。

今回紹介する論文は、オックスフォード大学出版局(OUP)が、運営するサイト「OXFORD ACADEMIC」に掲載された論文です。

 

タイトルは、

「5大陸16ヶ国におけるナッツ摂取と危険因子、循環器疾患、及び死亡率との関連:都市および農村部の疫学研究分析」

「Association of nut intake with risk factors, cardiovascular disease, and mortality in 16 countries from 5 continents: analysis from the Prospective Urban and Rural Epidemiology (PURE) study」

です。

論文のテーマは「ナッツ」。

 

そう、あの食べるナッツがテーマです。

 

最近では、スーパーの店頭などでも、数多くのナッツ商品を目にするようになりました。

美容や健康ブームも相まって、毎日の食生活にナッツはとても身近なものとなりました

おつまみや、おやつ、そして、料理やお菓子づくりの材料とし使われるばかりか、ナッツは、古来から保存食としても重宝されてきました。

 

それでは、論文を解説していきます。

この論文の目的は、ナッツの摂取量に対する心血管疾患、および死亡率との関連を、

5大陸16カ国の都市部と農村部において9年半に渡って調査し、その結果を分析、

解明することにあります。

なんと!9年半の追跡調査の結果、

ナッツ摂取量と健康効果の意外な関係が明らかになりました!

 

この研究は、対象地域が、5大陸、16ヵ国にわたるとても大きな規模で行われました。

その背景として、それまでは、ナッツの摂取と循環器疾患関連の研究が、ヨーロッパ、アメリカ、そして東アジアの一部地域においてしか行われていなかったからです。
その他の低中所得国・地域における実態は、ほとんど明らかにされてこなかったという経緯があります。

 

研究の具体的な方法は、5大陸の16カ国に住む、低・中・高所得者を含む、35~70歳の成人を対象とした大規模なものです。各国で公認された自記式質問紙を用いて、研究開始時にナッツ(木の実とグランドナッツ)の摂取量の情報を収集します。

主要評価項目は、死亡率または心筋梗塞、脳卒中、心不全などの重篤な心血管疾患の発症率としました。

 

研究参加者は、124,329人(平均年齢:50.7±10.2歳、性別:男性41.5%)、全員を追跡調査し、イベント発生の情報を9.5年間にわたり収集します。

 

その調査の結果として、

 

10,928人(8.78%)で死亡や心血管疾患の事象が確認され、死亡数は8,662件(6.96%)、主要な心血管疾患の発症は5,979件(4.81%)であった。

 

ナッツ摂取量を指標として比較分析すると、ナッツを1ヶ月あたり30 g未満しか摂取しない群と、1週間あたり120 g(480g/1ヶ月)以上接種する群を比較した場合、1週間あたり120 g以上摂取する群では、死亡率または主要な心血管疾患のリスクが低くなっていた。
(ハザード比:0.88、 95%CI:0.80-0.96、 P= 0.0048)。

 

また、ナッツの摂取群は、あらゆる原因による死亡率が低減し(HR:0.77、95%CI:0.69-0.87、P <0.0001)、

心血管疾患の発症数が抑制され(HR:0.72、95%CI:0.56-0.92、P = 0.048)、心血管疾患以外の死亡率についても低減している、(HR:0.82、95%CI:0.70-0.96、P = 0.0046)、また、がんによる死亡率が低減することも確認された(HR:0.81、95%CI:0.65-1.00、P= 0.081)。

 

研究の結論として、

低・中・高所得国、いずれの国においても、ナッツの摂取量が多いほど、心血管疾患の発症率、および死亡率(非心血管疾患も含む)が低くなっていたことが確認された。

と発表しています。

 

健康機能や美容効果で人気のナッツ。

その豊かな食感や風味、そして満腹感も得られるうえに、多くの栄養成分を含んでいることが評価されています。

 

ナッツは、ミネラルやビタミンB類、食物繊維のほか、オレイン酸などを豊富に含んでいます。また、「美容の油」と呼ばれている不飽和脂肪酸の1つであるオメガ3脂肪酸も含まれています。オメガ3脂肪酸は人間の体内で作り出すことはできませんが、体の活動のためには必須の脂肪酸であり、余分なものを燃焼し 抗酸化作用、アンチエイジングによいと注目を集めています。

今回の研究では、ナッツ摂取量と健康効果の関係が明らかになりました。

アーモンドやカシューナッツなどに代表されるナッツは、

小さなお子様の成長期の栄養補給にも最適です。

ぜひ、適量を摂取して、毎日の健康増進に役立てて下さい。

スタミナ・持久力UP

 

資料:http://www.supplementadviser.com/dcms_media/image/%E3%81%82.png
参照URL:https://academic.oup.com/ajcn/article/112/1/208/5841181
出典:The American Journal of Clinical Nutrition, Volume 112, Issue 1, July 2020, Pages 208–219,

 

ニンニクの新たな可能を性発見!

 

こんにちは!

 

サプリメントアドバイザーのヒロキです。

 

今回は、アメリカの権威ある学術論文掲載サイト『ScienceDirect』に発表された論文をご紹介いたします。

 

『ScienceDirect』は、専門の研究者による査読済みの文献のみを掲載した、世界をリードするプラットフォームで、学術機関、政府、企業の開発チームなどが発表した最新の知識や、洞察に触れることができるウェブサイトです。

 

今回、発表されたのは、「にんにく」に関する研究データです。

 

日本においては、スタミナ食材としてすっかり定着しているニンニクは、海外においても滋養強壮や、健康増進のハーブとして、とても人気があります

 

この研究の目的は、身体に対する抗酸化作用を目的としたニンニクサプリメントの評価を分析することです。

イランの研究班は、ニンニクサプリメントの抗酸化作用に関する先行発表された研究データを収集し、それらの研究結果を統合的に分析することにより、ニンニクの総抗酸化能(TAC)の解析結果を得ました。

 

TACとは、Total Antioxidant Capacityの略で、生体中の尿酸やアスコルビン酸,グルタチオンなどの様々な抗酸化物質の能力(総抗酸化能)を総合的に測定、評価するものです。

 

TACの測定キットを用いることで、試料中の抗酸化物質が銅を還元することを利用して,試料中の抗酸化物質の総合的な能力を評価します。

生体の総抗酸化能は、生体の酸化ストレスに対する抵抗力の指標とすることができ,血液の総抗酸化能は,高血圧などの疾病により低下することが知られています。

 

また、ストレスなどによる活性酸素の増加は、DNAや細胞等を傷つけ、種々の臓器障害を起すといわれています。生体は活性酸素に対抗するために、抗酸化物質を合成したり、また外部から摂取することによって活性酸素に対抗し、生体を防御しています。

抗酸化物質と活性酸素のバランスが崩れると、酸化ストレスによって、動脈硬化やアルツハイマーなど、様々な疾病の原因となることが指摘されています。

このように、総抗酸化能は老化や疾病のマーカーとして大きく注目されている指標といえます。

 

研究班は、2019年11月までに医学文献データベース(PubMed、ISI Web of Science、Scopus、およびGoogle Scholar)に収録された研究論文を対象に、論文タイトル、抄録およびキーワードの検索により、ニンニクサプリメントとプラセボサプリメントの効果を評価した無作為比較試験を実施しました。

 

そして、ニンニクサプリメントの摂取が酸化ストレスマーカーに及ぼす影響について、研究結果を多角的な分析手法で評価したところ、データベースから抽出された論文は、被験者317人が本研究の対象となり、評価ツールに照らし、研究結果は高品質または、正しい品質が保たれていると評価され、すべての論文について質的な担保が取られていることが確認されました。

 

これらの分析によると、ニンニクサプリメントの摂取が、総抗酸化能(TAC)の大幅な増加に貢献していることが明らかになったと、論文は結論付けています。

 

多くの研究者の努力によって、日常、薬味などとして何気なく使用している「ニンニク」に、新たな健康食品としての可能性が見いだされたといえます。

 

この様に、世界中の研究者が、食品成分の新たな可能性に日々、取り組んでいるんですね!

今後も、新たな研究成果に期待したいところです。

 

 

出典:Complement Ther Med 2020 May;50:102385.

「The effects of garlic supplementation on oxidative stress markers: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials」

 

URL:https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0965229919319685