中東ドバイにおける意外な⁉サプリメント事情。

こんにちは!

サプリメントアドバイザーのヒロキです。

サプリメントをはじめとした健康食品市場は、世界的に目覚ましい成長を遂げています。

英国の調査会社によると、2018年度における世界のビタミン・栄養補助食品マーケットの売上規模は、約1,140億ドルに成長しています。国別では、上位から、米国が291億ドル、中国が231億ドル、次いで日本が110億ドルとなっています。一方、地域別では、中国を含むアジア地域が目覚ましい成長を遂げ、市場規模は500億ドル(前年比5%増)に到達し、世界のビタミン・栄養補助食品市場の半分を占める結果となりました。

 

そういった中で、今回は、学術誌J Prim Care Community Healthに掲載されたアラブ首長国連邦最大の都市、ドバイにおけるサプリメントの利用状況を調査した論文をご紹介します。

 

論文の題名は、

「ドバイにおけるサプリメントおよび健康増進に関わる政策課題に対する公衆衛生的アプローチ」

「Suboptimal Health, Dietary Supplementation, and Public Health Approaches to Regulatory Challenges in Dubai.」

です。

 

ドバイは、アラブ首長国連邦の中心都市で、人口は約331万人、中東屈指の金融センターで、21世紀に入ってから多くの超高層ビルや巨大ショッピングモールが建設されるなど、今や世界的な観光都市となりました。ドバイ統計センターによると、ドバイ人の平均世帯年収は866,890 UAEディルハム、日本円で約2,600万円。いわゆる「タックスヘブン」で、所得税はありません。

 

さて、そのようなドバイ市民のサプリメント利用実態は、どのようなものでしょうか。

 

調査によると、ドバイ市民の半数以上がサプリメントを利用し、人気のあるサプリメントは、ビタミン類、ミネラル類、食物繊維、ハーブ、ボタニカル(植物性)サプリメント、アミノ酸であることが分かりました。

さらに健康状態を解析すると、サプリメント利用者の方が、非利用者よりも良好な健康状態であることが確認されています。また、今後の展望として、国によるサプリメントの制度化についても検討されているということです。

 

中東の国UAEにおいても、より良いサプリメント利用環境の整備が期待されているようです。

マルチビタミンサプリ

出典:J Prim Care Community Health. 2020 Jan-Dec;11:2150132720911303.

URLhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7052461/pdf/10.1177_2150132720911303.pdf

『アロエが話題!! 美肌、肥満にアロエが効く!? 観るだけじゃない その効能・効果とは?』

 

アロエは、多くの家庭でも育てられ、観賞用だけではなく、食用にしたり、傷を治すことに利用したりと、多目的な植物として知られています。

アロエは、「医者いらず」と言われているように、多くの有効成分が含まれています。傷を治し易くするだけではなく、いろいろな効能が期待できる、自然界の万能薬なんです!

 

今回は、知っているようで知らないアロエの歴史や種類、成分やその効果効能をご紹介することで、アロエの秘められたパワーに迫ります!

 

この記事を読むことでアロエの素晴らしさを知ることができ、アロエが持つ数多くの効果は、きっと、あなたの健康にも役立つ筈です。

 

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【アロエの歴史】

アロエは大昔から、自然界における健康と美容の万能薬として使われてきました。
クレオパトラは、若さと美貌を保つために、アロエの絞り汁を化粧水として愛用したといわれています。
マケドニア帝国をつくったアレキサンダー大王は、家庭教師役であったアリストテレスの進言により、兵士たちの健康維持のため熱心にアロエを栽培していたそうです。
また、コロンブスは長い航海で乗組員たちの健康を守るために、絶えずアロエを船に積んでいたといわれています。

中国においても973年(唐代)に、開宝本草という医薬書に漢薬名「芦会(ロカイ)」の名で、アロエが記載されていました。

日本においては、鎌倉時代にポルトガルの宣教師によって、アロエが伝来したといわれています。江戸時代にはアロエが漢方薬として用いられていたとの記録が残っています。

現在のように、アロエが健康食品や化粧品として幅広く利用され始めたのは第二次世界大戦の頃からです。アロエの効果が科学的に解明されるにつれて、活用の幅はさらに広がっていきました。

 

【アロエの種類】

アロエの種類は細分化すると、730種にも及ぶとも言われており、日本国内においても約350種類ほどあるといわれています。その中でも薬効が認められているアロエは、キダチアロエ、アロエベラ、ケープアロエの3種類です。

全てのアロエに効能があるわけではなく、観賞用の種類にはほぼ薬効はないとされています。

 

◎キダチアロエ

キダチアロエの「キダチ」の由来は、木の幹から枝が伸びるように茎から葉が広がっていることから、「木が立つアロエ」つまり「キダチアロエ」と呼ばれるようになりました。茎が伸び最大で2m近くまで成長します。

寒さに強い品種のため、日本では観賞用としても栽培されています。また、野生にも多く自生し、11月ごろに赤色の花を咲かせます。

キダチアロエは、葉が細くゼリー質の部分は少なく、医薬品として認められてないため、食用として、まるごと全部使えるのが特長です。主に食品や化粧品の原料として利用されています。

キダチアロエは、傷や火傷の外用薬として、また、胃腸薬や便秘薬として内服されるなど古くから生薬として用いられてきました。

 

◎アロエベラ

一般的にアロエと呼ばれるものは、この種類を指します。アロエベラのベラ(vera)はラテン語で「真実の」「本当の」という意味です。アロエベラはアメリカやメキシコで多く栽培され、海外ではアロエというとアロエベラのことを指します。

アロエベラは、茎はほとんど無く、肉厚で大きな葉が特徴です。最大で80cm以上になり、葉は、重なるように地面から広がっているため、 横から見ると逆三角形のように広がって見えます。

寒さには弱く、日本では温度管理の整った施設内か、沖縄などの温暖な地域でしか育ちません。「アロエベラ」は、5月ごろに黄色の花を咲かせます。

葉肉の部分に苦みが少なく、主に食用として用いられます。表面の皮をむいて中のゼリー状の果肉部を食べます。

葉のゼリー質は、ヨーグルトやドリンク剤に利用されたり、刺身などの料理にも活用されます。最近では、肌の潤いを保つ働きや肌を引き締める働きがあるとされることから、化粧品などにも使われています。

また、新陳代謝や血行促進、消炎作用、保湿作用、殺菌作用など、多くの薬効があることで知られています。

 

◎ケープアロエ

ケープアロエは、南アフリカ共和国ケープ州が原産で、日本では明治13年以来、日本薬局方に健胃や、便秘の医薬品として規定されています。

このアロエ末が外用の軟膏に処方され、しもやけ、あかぎれ、火傷、切傷などに適用されています。

 

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【アロエの効果】

アロエはミネラル・ビタミン類をはじめ、高濃度のポリフェノールに代表される抗酸化物質、殺菌作用物質、食物繊維、タンパク質、多糖体など、約200種類もの有効成分が含まれています。それらの有効成分の働きを解明するために、さまざまな研究がなされていると同時に、研究成果は医薬品、サプリメントをはじめ多くの健康食品や民間療法に活用されています。

 

アロエに期待される主な働き

◎アロエを飲むと・・(内服)

胃・十二指腸潰瘍、胃腸病、肝臓病、解毒作用、気管支炎、粘膜の荒れ、肩こり、血行促進、更年期障害、新陳代謝の活発化、高血圧:血管の弾力化、コレステロールの除去、四十肩・五十肩、基礎体力、乗り物酔い、神経の鎮静効果、胆石・結石、肝機能を高める、低血圧、糖尿病頭痛、脳血管を活性化、頭痛抑制、二日酔い、鼻炎・蓄膿症、粘膜の抗炎症、便秘、抗ガン作用、冷え性、自律神経正常化、体質改善、 喘息、気管支の粘膜保護、細菌の感染防止 、膀胱炎、利尿作用、毒素中和

 

◎アロエを塗ると・・(外用)

うおのめ・いぼ、 かぶれ・湿疹、殺菌、消炎 、ひび・あかぎれ、患部保護 、火傷、擦り傷・切り傷、化膿を防ぐ、 歯痛・歯槽膿漏、腫れを和らげる、歯茎を引き締める、痔、止血、 打ち身・捻挫、患部の熱を取る、 虫刺され、毒素中和、腫れやかゆみを和らげる

 

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アロエに含まれる有効成分に関する研究

 

研究成果参照論文
腸の活動を活性化し炎症を抑える作用。アロエベラゲルの経口摂取で治療が難しい過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎の炎症に対し、アロエベラが症状の改善に有効であることが米国消化器学会で発表されている。過敏性腸症候群患者にとって有望な治療オプションであると思われる。1,11,16,23
胃壁細胞からの過剰の塩酸の放出を阻害し、胃の炎症を阻害する作用を示した。アロエに含まれるアロクチンAはストレスや絶食時に、胃を保護する働きがあると思われる。10,23
アロエに含まれている、アロエシンとそのエステル類には美白効果があるとされている。23
アロエベラ液汁に保湿成分である加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高める効果があるとされている。ヒアルロン酸には、保湿力に優れ肌のハリや弾力を生み出す粘弾性があるとの報告がある。21
アロエジェルは、紫外線などを浴びることによってできる肌のしわや弾力性に対して一定の改善効果がある研究結果が発表されている。抗炎症作用として、紫外線による皮膚の炎症状態の局所治療に有用である可能性についても指摘されてる。シミのもとになるメラニン産生を抑える作用があるとの報告がある。7,13,20
アロエに含まれるアロエニンとアロクチンAとBには抗炎症作用があると思われる。23
アロエベラは抗菌作用、抗ウイルス作用を有し、適切な用法を守ることで怪我の治療、創傷治癒に一定程度有効だと言われている。3,6,12,23
アロエの外用による切り傷、火傷による炎症抗炎症効果は、アロエに含まれるレクチンによるものと推定される。軽度の火傷にアロエベラが治癒効果を持つということを指示する証拠が蓄積されてきている。14,23
アロエに含まれるアセマンナンの投与で早期の口内炎治癒が認められた。23
アロエベラ入り歯磨き粉の使用で歯肉炎や歯垢の大幅な減少が見られたという。アロエベラゲルは、歯の虫歯や歯周病の予防のための消毒剤として使用することで、口腔内の病気を改善する可能性があると結論付けています。2,4,17
アロエが抗炎症作用や子供のおむつ皮膚炎に対する効果について有用である可能性が認められ、おむつ皮膚炎治療の安全で効果的な治療として役立つことを示唆している。8,15
アロエに含まれているアルボランAとBに血糖降下作用があるとされ、アロエベラゲルに非インスリン依存型の糖尿病を抑える効果が期待された。23
水虫菌(Trichophyton mentagraphytes) に対し抑制効果を示した。23
日常生活に支障をきたす重度の疲労感が長期間続く状態である慢性疲労症候群に対して、そのリスクを低減させるL-アルギニンの補給効果があるとする研究結果が存在する。18
アロエ成分の服用でアルコール代謝が亢進し、二日酔いの成分となるアセトアルデヒドの分解が促進されたことを示唆している。また、肝線維症患者の線維症と炎症の緩和に役立つ可能性がある。アロエベラゲルは肝細胞において、解毒作用や抗酸化作用を促進していると推定された。5,23
アロエに含まれている、アロエウルシンとアロエマンナンに抗腫瘍効果があるとする研究結果が存在する。23
アロエベラゲルに含まれる成分である、バルバロイン、アロエメオジン、エモジンおよび発酵酪酸塩には、自己免疫疾患の免疫覚醒効果が期待されるとする研究が発表されている。19
腸内細菌により発酵した酪酸は、高齢者の疾患の予防や老化予防に一定の効果があるとの研究結果がある。22

 

【アロエに含まれている主な栄養成分】

 

アロエは約200種類もの有効成分が含まれています。主だった成分とその働きを解説します。

 

アロイン(aloin)

主にアロエの固い表皮部分に多く含まれる苦味成分。日本においては「薬品」と指定され、一般食用のアロエベラ果肉の加工食品には、この成分は含有されていません。大腸に入ると腸を刺激し、腸のせん動運動を活発にし腸管からの水分の分泌を増やす。このことから、便秘の解消効果が期待されます。胃の活動を活発にし、健胃作用があるとされる。過度に摂取するとお腹がゆるくなることがある。硬くなった毛細血管に弾力を取り戻し、血圧を下げる効果がある。殺菌作用も期待できるとされています。過剰摂取により子宮が圧迫されるので、妊婦は摂取に注意が必要。

 

アルボランA・B(Arboran)

アルボランはアロエに含まれている多糖類で、アロエに含まれる有効成分の一種。インスリンの分泌を促進して血糖値を下げる作用があるとされる。効果は比較的穏やかだが、持続性は高い。糖尿病の治療に用いられているインスリンよりも長期間、持続性が継続するとされる。アルボランにはアルボランAとアルボランBという二種類があり、それぞれ血糖値を引き下げる働きがある。また、新陳代謝を高め、脂肪を燃やす効果がある。

 

アロエウルシン    (Aloe ursin)

アロエウルシンには細胞組織の賦活化作用、組織の再形成促進作用、抗潰瘍作用があるとされる。細胞の再形成を促進する事から外用により火傷の治療作用もあるとされる。胃潰瘍や十二指腸潰瘍の粘膜などに作用し、潰瘍の治りを早める抗腫瘍性、抗炎症、抗潰瘍、殺菌作用がある。また、胃液の分泌を促進する。なお、アロエウルシンはキダチアロエには含有されているが、アロエベラには含まれていない。

 

アロエエモジン   (Aloe-emodin)

アロエエモジンはアロエの皮部分やその内側にあるゼリー状部分に多く含まれる。アロインが体内に入り酸化するとアロエエモジンへ変化する。アロエエモジンは、日本において「薬品」と指定されており、加工食品には、これらの成分は含有されていない。アロエの苦味成分で、解毒作用や、二日酔いに効果があるとされている。胃の活動を活発にすることで胃液の分泌を即し、胃もたれや消化不良を防ぐ。また、腸の活性化作用があるとされ、慢性の便秘に効果があるほか、解毒作用や二日酔いにも効果があると言われている。子宮収縮作用もあるため、妊娠中の摂取には注意が必要。

 

アロエシン(Aloesin)

アロエシンは、アロエベラおよびキダチアロエの両方に含有されている成分で、シミやそばかすの原因となるチロナーゼ酵素の作用を阻害する事から美白効果があるとされる。また、殺菌効果や抗菌作用もあるとされる。

 

アロエソンエモジン(Aloeson emodin)

健胃作用・緩下作用

 

アロエチン(Aloetin)

アロエチンはアロエに含まれる有効成分の一つ。苦みはほとんどない。高い殺菌力と解毒作用、抗カビ作用、抗炎症作用があるとされている。外用により化膿や吹き出物といった皮膚症状の治療、内服により腸内環境の正常化や、風邪、肝臓病などに対しても効果があるとされる。その他、メラニン色素の沈着を防ぐ効果もあり、シミやそばかすの予防による美白効果も期待されている。アロエベラおよびキダチアロエの両方に含有されている。

 

アロエニン(Aloenin)

アロエニンは、主にキダチアロエのみに含まれるアロエの有効成分で、胃酸の働きを正常化する作用があるとされる。胃酸過多の際は胃酸の分泌を抑え、胃酸不足のときは胃酸の分泌を促進する作用がある。

 

アロエボラン(Aloe Boran)

血糖値を下げる働きがある。新陳代謝を促進し余分な脂肪を燃やすことで肥満の改善・予防に力を発揮します。

 

アロエマンナン    (Aloe mannan)

アロエマンナンは、アロエに含有されている多糖類の一つで、皮膚の老化防止作用、血行を促進する作用や抗腫瘍作用などがあるとされる。アロエの果肉部分に含まれておりネバネバとした果汁の原因物質である。

 

アロクチンA・B (Aloctin A・B)

抗腫瘍効果、抗炎症効果、胃病変の抑制、抗ガン作用があるとされる。

 

アロミチン(Aromitine)

アロミチンは、ウイルスの活動を抑えるという抗ウイルス作用や抗腫瘍作用があるとされる成分。また、免疫を増強させる効果があると言われており、粘膜を弾力化し老廃物を排泄する 。抗腫瘍性、抗潰瘍作用、抗がん・抗ウイルス作用もあるとされている。アロミチンは、ダチアロエ、アロエベラの双方に含まれている。

 

アントラキノン    (Anthraquinone)

天然のアントラキノン誘導体は下剤として働くものが多いとされている。

 

サポニン(saponin)

サポニンは、アロエに含まれているえぐ味の原因となる成分で、血中コレステロールや中性脂肪を減少させる作用や、動脈硬化の予防にも効果があるとされる。また、脂質の合成、吸収の阻害作用があることからダイエット効果も期待される。血糖値の上昇を抑え血液の流れを良くする。心筋梗塞、脳梗塞の予防にも役立つ。また、利尿作用を促進し、むくみを防止する。中長期の服用は腸管の組織を活性化させることにから肥満体質の改善に効果的とされている。また、アレルギー体質の改善作用や去痰作用もあるとして現在研究が進められている。

 

サルチル酸(Salicylic acid)

サリチル酸は、植物ホルモンの一種。消炎鎮痛作用、皮膚の角質軟化作用、消炎鎮痛作用がある。

 

タンニン酸(Tannic acid)

タンニン酸は、ポリフェノールの一種で強い渋みが特徴。肌への塗布により、毛穴を引き締める効果があり、化粧品などに配合されている。腸粘膜表面のタンパク質と結合して不溶性の被膜を形成する。粘膜の保護作用、炎症抑制作用を示す。また、抗酸化力を持つことから、動脈硬化を防ぎ、生活習慣病予防にも効果を示す。

 

バルバロイン(Barbaloin)

アロインを構成する成分のうち、もっとも含量が高いのがバルバロインである。苦味の成分。少量では健胃作用、大量では大腸を刺激して瀉下作用を起こす。健胃薬、瀉下・緩下薬として用いられる。

 

ビタミン類(Vitamins)

ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンE、葉酸

 

ミネラル(mineral)

アロエに含まれるミネラルで代表的なものとしてカルシウム、カリウム、鉄分、亜鉛、銅、マグネシウムなどが挙げられる。ミネラルが不足すると体内では様々な欠乏症が現れる。メラニン形成阻害作用(美肌効果)シミ・そばかすの緩和(美白効果)が期待される。

 

アミノ酸・有機酸(amino acid)

アミノ酸は、体内において様々なタンパク質や神経伝達物質を生成する上で必要不可欠な存在である。体内で合成できないアミノ酸を必須アミノ酸と呼ぶ。アロエに含まれる主なアミノ酸にはバリン、ロイシン、イソロイジン、トリプトファン、リジン、アラニン、フェニルアラニン、チロシン、ヒスチジン、アルギニン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、プロリン、シスチン、グリセリン、メチオキン、セリンなどがある。

 

ムコ多糖類(Mucopolysaccharide)

ムコ多糖類は、アロエベラの葉の中に含まれている成分で、細胞と細胞を結合するゲル状の物質です。ムコ多糖類は保水性に優れ、人の体内の関節や皮膚など、いたるところに存在している。肌の健康や関節痛の緩和などの作用がある。また、コレステロール値を低下させる作用も期待できる。ムコ多糖類は、火傷や日焼けなどで傷ついた皮膚の炎症を抑えるとともに、皮膚の組織を修復する。また、免疫を向上させる効果もあるとされる。ムコ多糖類の作用として、アロエベラなどを塗ると、しっとりして肌に潤いを与える効果がある。また、血液をサラサラにするといった効果も期待されている。アロエに含まれる主なムコ多糖類には、グルコース、フルクトース、アラビノース、キシロース、マンノース、ガラクトース、セルロース、ウロン酸、尿酸、ラムノース、グリコーゲン、アルドネントースがある。

 

酵素類

酵素は、体内に摂取した食べ物を消化・吸収・代謝する際に手助けをしてくれる重要な栄養素です。

アロエに含まれている主な酵素

アミラーゼ、アリナーゼ、アルドナターゼ、アンチトリプシン中和物質、オキシターゼ、オクシトーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、セルロース、トリプシン様プロテアーゼ、マノーゼ、ラモノーゼ、リパーゼ

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【アロエを利用する際の注意点】

最近では、アロエベラの生葉が小売店の店頭や、通信販売などでも流通しています。

健康によいというアロエですが、適切な摂取量や使用する際の注意点も確認しより安全に活用し健康に役立てましょう。

 

◎摂取量の目安

アロエの摂取目安量は、アロエベラの場合であれば、一日60g、キダチアロエが15gほどとされています。しかし、アロエを普段から食べ慣れておらず、初めてアロエを食生活に取り入れようという方は、10〜20gほどの少量から始めるのがよいでしょう。アロエは食べ過ぎてしまうと、お腹がゆるくなることがあるので、あくまで適度な量にとどめましょう。

 

アロエを妊娠中の人が食べる場合、アロエに含まれるアロインという成分が、影響を及ぼすことがあるので注意が必要です。

アロインには子宮を収縮させる作用があります。そのため妊婦はアロエの過剰摂取に気を配る必要があり、食べる量を控えめにするのがおすすめです。また、一般の方に関しても、食べ過ぎには注意が必要で、適量の摂取を心がけてください。

 

アロエにはたくさんの非常に優れた作用があります。しかし、アロエはあくまで健康を補助してくれるものという考えで使うのがよいと思います。

健康に不安がある際には、まずはお医者様に診てもらうようにしましょう。

 

また、今は、アロエの優れた成分を利用した、とても素晴らしいサプリメントや健康食品も、数多く販売されています。

それらを有効に活用して効率的にアロエの効果を毎日の生活に取り入れることも、お勧めいたします。

是非、あなたの毎日の生活習慣に、アロエを取り入れてみませんか?

 

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【参考文献】

(1) A Pilot Study of the Effect of Aloe Barbadensis Mill. Extract (AVH200®) in Patients With Irritable Bowel Syndrome: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Study https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26405698/  (2) Aloe Vera in the Treatment for Oral Submucous Fibrosis – A Preliminary Study https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22650317/  (3) A Comparative Study of the Effects of Topical Application of Aloe Vera, Thyroid Hormone and Silver Sulfadiazine on Skin Wounds in Wistar Rats  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22474470/  (4)Inhibitory Activity of Aloe Vera Gel on Some Clinically Isolated Cariogenic and Periodontopathic Bacteria  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22466882/  (5) Antifibrotic Effect of Aloe Vera in Viral Infection-Induced Hepatic Periportal Fibrosis  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22563189/  (6) Final Report on the Safety Assessment of AloeAndongensis Extract, Aloe Andongensis Leaf Juice,aloe Arborescens Leaf Extract, Aloe Arborescens Leaf Juice, Aloe Arborescens Leaf Protoplasts, Aloe Barbadensis Flower Extract, Aloe Barbadensis Leaf, Aloe Barbadensis Leaf Extract, Aloe Barbadensis Leaf Juice,aloe Barbadensis Leaf Polysaccharides, Aloe Barbadensis Leaf Water, Aloe Ferox Leaf Extract, Aloe Ferox Leaf Juice, and Aloe Ferox Leaf Juice Extract  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17613130/  (7) Melanogenesis and Antityrosinase Activity of Selected South African Plants  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22611429/  (8) A Randomized Comparative Trial on the Therapeutic Efficacy of Topical Aloe Vera and Calendula Officinalis on Diaper Dermatitis in Children  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22606064/  (9) Preliminary Evaluation: The Effects of Aloe Ferox Miller and Aloe Arborescens Miller on Wound Healin https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18773950/  (10) Effects of Aloe Extracts, Aloctin A, on Gastric Secretion and on Experimental Gastric Lesions in Rats  https://ci.nii.ac.jp/naid/110003649897  (11)A Pilot Study of the Effect of Aloe Barbadensis Mill. Extract (AVH200®) in Patients With Irritable Bowel Syndrome: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Study  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26405698/  (12)Effect of the Combination of Aloe Vera, Nitroglycerin, and L-NAME on Wound Healing in the Rat Excisional Mode  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9395704/  (13)Investigation of the Anti-Inflammatory Potential of Aloe Vera Gel (97.5%) in the Ultraviolet Erythema Test  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18253066/  (14)The Efficacy of Aloe Vera Used for Burn Wound Healing: A Systematic Review  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17499928/  (15)A Randomized Comparative Trial on the Therapeutic Efficacy of Topical Aloe Vera and Calendula Officinalis on Diaper Dermatitis in Children  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22606064/  (16)Randomized, double‐blind, placebo‐controlled trial of oral aloe vera gel for active ulcerative colitis  https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/j.1365-2036.2004.01902.x  (17)Effect of a dentifrice containing aloe vera on plaque and gingivitis control. A double-blind clinical study in humans  https://www.scielo.br/scielo.php?script=sci_arttext&pid=S1678-77572008000400012&lng=en&tlng=en  (18)[慢性疲労症候群に対するL-アルギニンによるアロエベラジュースの推定予防 (Vol 5, No 2 1950-1956 ed.). 消化器肝臓学会誌. (2016)]  (19)Prophylactic aloe components on autoimmune diseases: barbaloin, aloe-emodin, emodin, and fermented butyratehttp://www.ghrnet.org/index.php/joghr/article/view/2283(20)Dietary Aloe Vera Supplementation Improves Facial Wrinkles and Elasticity and It Increases the Type I Procollagen Gene Expression in Human Skin in vivo.
http://www.fih.jp/thesis/A00600.html  (21)「美肌効果の解明が進むアロエベラ液汁 新たに加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高める効果を発見」  https://www.kobayashi.co.jp/corporate/news/2017/170316_02/index.html(22)Possible Prophylaxes of Aloe Vera Gel Ingestion to Butyrate Metabolism http://www.ghrnet.org/index.php/joghr/article/view/1892  (23)Bioactive ingredients of Aloe : a review update,2020  https://japan-aloe.org/wp-content/uploads/aloe-ingredient_2002.pdf

 

 

アミノ酸とタンパク質


アミノ酸とタンパク質

 

身体の主要な構成成分であるタンパク質は、数種類のアミノ酸が結合することによって作られています。

人間の身体に約10万種類存在するといわれているタンパク質は、なんと、たった20種類のアミノ酸の組み合わせによってできています。

最近では、アミノ酸の一種であるフェニルアラニンが気分の落ち込みや記憶力に関係していることが明らかになり、アミノ酸は体だけでなく、脳や精神状態にも働きかけることが解明されるなど、その重要な働きに注目が集まっています。

今回は、タンパク質のもとにもなっている、アミノ酸のについて詳しく解説いたします。

 

アミノ酸の効果

 

アミノ酸は体内で、次のような様々な効果があるとされています。

スタミナアップ・疲労回復・免疫力アップ・健脳効果・成長促進・冷え症改善・ダイエット・不眠症改善・スキンケア・鎮静効果・脂肪燃焼
コレステロールの上昇抑制・記憶力改善・精神高揚・筋力増強・新陳代謝・成長促進・肝機能促進・筋力アップ・イライラ解消・利尿作用
アルコールの代謝促進・不眠改善・二日酔い防止

 

 

アミノ酸の基本構造

食物として体内に摂取されたタンパク質は、そのままの形で利用されるわけではなく、まず、胃や十二指腸で分解され、1個のアミノ酸やアミノ酸が2個から3個つながったペプチドに形を変えます。そして、小腸の上皮から吸収され血管を通って、いったん肝臓に蓄えられます。ここから体内の各組織へと送られて行きます。

 

アミノ酸の種類と機能

身体に必要なアミノ酸は約20種類あり、そのうちの9種類は、人間の体内では合成することができないため、食物から摂取しなければなりません。これらの9種類は、必須アミノ酸と呼ばれています。一方で、体内で合成することができるアミノ酸を、非必須アミノ酸といいます。必須アミノ酸の種類は動物によって異なり、必須アミノ酸はそのうちの1つでも不足してしまうと、他の必須アミノ酸の利用効率もそのレベルまで下がってしまうのです。そのため、人間の場合は下記にあげた9種類の必須アミノ酸をうまく組み合わせて摂取する必要があります。

 

身体を構成するアミノ酸 全20種類徹底解説

 

【人間のタンパク質をつくるアミノ酸】

 

必須アミノ酸(essential amino acid)

 

【分岐鎖アミノ酸(BCAA)】

ロイシン(leucine)、イソロイシン(isoleucine)、バリン(valine)の3種類のアミノ酸は、ヒトが体内で作りだすことが出来ないことから必須アミノ酸と呼ばれています。これらは筋肉組織を作るタンパク質であるミオシンとアクチンの主成分となるアミノ酸です。このアミノ酸は、筋肉を構成するタンパク質の合成を促進する作用があると同時に、筋肉の分解を抑制する働きも持つといわれています。よって筋肉トレーニングの前後に摂取すると筋肉増大に役立つとされ、筋肉中でエネルギー源としても使われることから、持久力を高める効果も期待できます。ハードなレーニング時には、体内のグルタミン酸塩が放出されることから免疫力が低下すると考えられています。その対策として、必須アミノ酸のサプリメントを活用することも有効です。バリン、ロイシン、イソロイシンは1:2:1の割合で摂取することが理想的です。1日の摂取量の目安はこの比率で2~5gです。バリンとロイシンは食品中に、比較的多く含有しているため、欠乏することは少ない栄養素です。イソロイシンは、鶏胸肉、マグロ赤身や、プロセスチーズなどに多く含まれるので積極的に摂取しましょう。

 

【リジン(lysine)】

リジンは集中力のアップや、体の成長、肝機能の強化といった効果が期待されています。他にも、細菌やウイルスの体内への侵入を防ぐ抗体の材料となります。また、免疫力や、育毛促進、エネルギー代謝をスムーズにする働きも期待されています。リジンはカルシウムの吸収と糖質の代謝に関わり、酵素や、ホルモンなどの原料にもなります。必須アミノ酸の中では、最も不足しやすいアミノ酸であり、制限アミノ酸(1)になりやすい栄養素です。リジンは肉や魚、卵、大豆製品などに多く含まれています。穀物類に偏りがちな食生活をしている人はリジンが不足しやすいので、リジンの含有量が多い食事のメニューを心がけたいところです。

 

【メチオニン(methionine)】

脂肪の代謝に関与するアミノ酸で、血中コレステロールを下げたり、活性酸素を取り除く作用があります。

また肝臓の解毒作用や、ヒスタミンの血中濃度を下げる働きが報告されています。高脂血症、心臓病などの生活習慣病のリスクが高まるホモシステインを代謝するため、健康増進に重要な役割を担うとされています。また、抗うつ薬として即効性があるとの報告もあります。鶏胸肉、鶏卵、小麦胚芽などに多く含まれます。

 

【フェニルアラニン(phenylalanine)】

脳内で神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリンの原料となり、気分の落ち込みや記憶力に関係します。精神を高揚させ、血圧を上げる作用があり、過剰に摂ると血圧が高くなり過ぎる可能性があるので、妊娠中の女性、フェニルケトン尿症の人は注意が必要です。マグロ赤身、プロセスチーズ、納豆などに多く含まれます。

 

【スレオニン(threonine)】

腸の働きを高め、消化吸収をよくする働きがあり、新陳代謝を高めます。成長を促進させるほか抵抗力に必要なアミノ酸なので不足しないようにする必要があります。肝臓に脂肪が蓄積して脂肪肝になるのを防ぐ作用があり、不足すると貧血、食欲不振、成長阻害、体重減少などの症状が出る恐れがあります。鶏胸肉、キハダマグロ、鶏卵などに多く含まれる一方で、穀類などには含まれる量が少ないので、リジンに次いで不足しやすく、制限アミノ酸になりやすい栄養素です。

 

【トリプトファン(tryptophan)】

成長ホルモンの分泌を促し、食欲増進や疲労回復にも効果があるとされています。脳に運ばれビタミンB6、ナイアシン、マグネシウムとともにセロトニンをつくります。セロトニンには、鎮静、催眠、精神安定などの作用があり、セロトニンからは睡眠・覚醒のリズムを整える作用があるメラトニンも合成されます。鶏胸肉や、鶏卵、プロセスチーズなどに多く含まれます。

 

【ヒスチジン(histidine)】

幼児の成長には必須のアミノ酸です。また、成人にも必須であり近年、必須アミノ酸となりました。ヒスチジンからヒスタミンが合成されます。ヒスタミンは神経機能を補助する作用がある一方で、血管拡張やアレルギー発症に関わっています。例えば、魚を食べて顔が赤くなったり、蕁麻疹がでる場合には、ヒスタミンの作用である可能性が考えられます。カツオ、マグロ、ハムなどに多く含まれます。

 

非必須アミノ酸(nonessential amino acid)

 

【アルギニン(arginine)】

成長ホルモンを合成し、免疫力を高めたり、脂肪の代謝や、筋肉を強化する効果があります。不足するとシワや筋力低下の原因となり、また性障害や不妊症を起こしやすくなる。子どもの場合は体内で合成できないので、食品からの供給が必要にです。筋肉増強や疲労回復のサプリメントとしても用いられ、肉や魚、乳製品、大豆、ゴマ、レーズンなどに多く含まれる。

 

【アスパラギン酸(aspartic acid) 】

新陳代謝、スタミナ増強、疲労回復に効果がある。体内のエネルギー代謝を促進し、体内の老廃物の処理、肝機能の促進、尿の合成を促す作用がある。栄養剤の成分としても用いられ、牛肉、豆類、大豆モヤシ、アスパラガスなどに多く含まれている。

 

【アスパラギン(asparagine)】

アスパラギン酸から合成され、運動時のエネルギー源であるグリコーゲンの生成にもかかわる。アスパラガスから発見されたアミノ酸で、カリウムやマグネシウムと結びつき、それらの栄養素を細胞内に取り込みやすくする。新陳代謝を高め、体力アップ、疲労回復、美肌に効果がある。

 

【グリシン(glycine)】

就寝時には、深部体温が下がるときに眠りに入ると、良い睡眠がとれるといわれています。グリシンは、脳に作用して血管を拡張させ、表面体温を上昇させることで体内の熱を放出し、深部体温を下げ、睡眠の質も改善する作用があります。グリシンは、エビやホタテなどの魚介類に豊富に含まれています。

 

【アラニン(alanine)】

肝臓のエネルギー源でアルコール代謝を高め、肝機能を保護する。またインスリンの分泌を促し、脂肪分解酵素を活性化させる働きがある。ほとんどのタンパク質に含まれている。

 

【セリン(serine)】

脳や神経組織の細胞膜をつくるホスファチジルセリンの構成成分。大豆などに多く含まれる。

 

【システイン(Cysteine)】

髪の毛や爪をつくるケラチンの成分で、傷の治癒を促進したり、ブドウ糖の代謝を高める。皮膚の天然保湿因子の主成分で肌の老化を防ぎ、潤いを保つ。また脳の代謝を促進し、記憶、神経系の機能を高め、脳の老化防止にも効果的。牛肉、牛乳、羊肉、サケ、小麦粉などに多く含まれている。

 

【チロシン(tyrosine)】

神経や代謝に関わる。脳の働きを助け、痴呆症の予防に役立つとされている。ストレスの緩和や細胞の老化抑制にも作用する。代謝をコントロールする甲状腺ホルモンや、皮膚や髪の色素となるメラニンの材料にもなる。動物性タンパク質に多く含まれている。

 

【プロリン(proline)】

皮膚などを構成するコラーゲンの原料。即効性のエネルギー源で、脂肪を燃焼させる働きを持つ。植物に多く含まれ、光合成の機能を高め、糖の生産量を増加する。ほとんどのタンパク質に含まれている。

 

【グルタミン酸(glutamic acid)】

生体内では脳内での含量が高く、神経伝達に関与している。即効性のエネルギー源で運動時の疲労回復を促進する。脳の機能を妨げるアンモニアをグルタミンに変える。だしの旨み成分としても知られるが、過剰摂取により精神障害や不眠などの症状を引き起こすこともある。小麦や大豆などに多く含まれる。

 

【グルタミン(glutamine)】

生体内に最も多く含まれるアミノ酸。胃腸機能などをサポートし、胃や小腸などの消化器官の機能維持や構造を保つための主要なエネルギー源となる。免疫力を高める作用があり、昆布や大豆などに多く含まれる。

 

アミノ酸の摂取目安とアミノ酸スコア

食品の栄養価は、その中に含まれている必須アミノ酸の量と割合が重要です。タンパク質を多く含む食品であっても,必須アミノ酸含量のバランスの悪い食品は、たんぱく質としての栄養価は下がってしまいます。体内でたんぱく質が合成される際には、そのたんぱく質を構成する全てのアミノ酸が、バランス良く存在することが必要です。どれか1種類でも不足していると、タンパク合成がうまく進まず、最も少ないアミノ酸によって合成量が決まってしまいます。つまり、たんぱく質の利用率は必要量に対して最も少ない必須アミノ酸の量によって制限を受けてしまいます。

アミノ酸スコアは、食品中の必須アミノ酸の含有比率を評価するための数値で、必須アミノ酸が基準値と比較してどれだけ含有されているかを評価するものです。
最大値は100 となり、アミノ酸スコアが低い食品は、数値の高い食品と組み合わせて摂取することをお勧めします。

 

 

食品名 アミノ酸スコア 食品名 アミノ酸スコア 食品名 アミノ酸スコア
牛乳 100 豆腐 93 ひよこ豆 69
スキムミルク 100 牛乳 92 いんげん豆 68
100 おから 91 じゃがいも 68
ツナ 100 豆乳 86 えんどう豆 67
鶏肉 100 大豆 86 豚肉ソーセージ 63
豚肉 100 えび 84 アーモンド 50
かつお節 100 あさり 81 ほうれん草 50
いわし 100 ブロッコリー 80 トマト 48
サーモン 98 にら 77 とうもろこし 42
さんま 96 いか 71 小麦 37

 

クレアチン

グルタミン

タンパク質(プロテイン)とは 役割と効果

 

タンパク質(プロテイン)とは

 

プロテインと聞くと多くの人は、

「ムキムキの筋肉作りというイメージ」

「運動している人がとるサプリメント」

といったイメージを想像するかもしれません。

今回は、よく耳にするけど、分からないことも多い「タンパク質」について解説いたしします。

 

タンパク質の働き

タンパク質は、六大栄養素の一つで、身体の中で筋肉や皮膚、血液、臓器や細胞の主要な構成成分で、生命の維持に欠くことのできない栄養素です。体内のタンパク質は、約20種類のアミノ酸がさまざまな組み合わせで結合することにより作られています。人体には約10万種類のタンパク質が存在しているといわれています。また、筋肉のエネルギー源にもなるため、スポーツサプリメントとしても注目されています。
そのようなタンパク質には次の5つの役割があります。

 

①生体の構成成分となる

毛髪や爪、皮膚、筋肉、血液、臓器など体を構成
する細胞の主成分であり、水分を除くと体内に最も多く存在する物質でもある。

 

②酵素となる

体内の化学反応を触媒する酵素もタンパク質からつくられている。

 

③ホルモンの材料となる

たんぱく質は各種のホルモンとなってカラダを維持・調節しています。

 

④免疫反応にかかわる

体内に侵入した異物(主にウイルス)を撃退する最も重要な細胞であるキラーT細胞は、良質なたんぱく質をとることで、大量につくりだすことができます。

 

⑤エネルギー源となる

糖質や脂質と同様、エネルギー源としても使われており、1グラム当たり4kcalのエネルギーを産生しています。

 

植物や細菌はアミノ酸を自らの体内で合成し、必要なタンパク質をつくっています。ところが、私たち人間は、新陳代謝を繰り返していくために必要とされている、すべてのアミノ酸を自分の体内で合成することができないのです。つまり、私たちは必要なタンパク質を食物から摂取しなければなりません。

 

タンパク質の摂取方法

タンパク質は基本的に毎日、補給する必要があります。タンパク質を効率よく摂取するには、良質なタンパク質を含んだ食品をバランスよく摂ることが重要になります。必須アミノ酸を豊富に含む動物性タンパク質に加えて、穀物や豆類など血中のコレステロール値を低下させる効果が期待できる植物性タンパク質も体の機能を高めるためには必要です。タンパク質の過剰摂取で健康を損なってしまったというような報告はありませんが、極端な過剰摂取は、内臓疲労や、カロリーオーバー、腸内環境に悪影響を及ぼす可能性があります。体内の過剰なタンパク質は分解されて体外に排出されてしまいますが、やはりバランスのよい適量の摂取を心がけましょう。

 

タンパク質が体内で代謝される際には、ビタミンB6が 関与します。動物性タンパク質を多く摂る場合には、ビタミンB6も多く摂ることを心がけてください。

タンパク質の摂取量が多いと、尿中のカルシウム排泄量が増大します。これはタンパク質に含まれる硫黄(イオウ)やリンが代謝されることによって作られた硫酸やリン酸を中和するために、カルシウムが消費されるからです。カルシウムの補給にも十分配慮したいところです。

また、肉類からタンパク質を摂るときは、脂肪も存在していることが多いので注意が必要です。一方で、タンパク質の摂取が不足すると、免疫力の低下などさまざまな弊害を招く可能性があります。高齢者が積極的にタンパク質を摂ることによって、加齢による筋肉の減少を補うこともできます。タンパク質を構成するアミノ酸の一つであるグリシンを摂取すると、翌朝の目覚めがすっきりし、疲労感も軽くなるという報告もあります。アミノ酸は持久力の向上や、筋肉痛、疲労の軽減など重要な役割を果たすといわれているので、スポーツをする時にも積極的に摂取したい栄養素です。

 

 

 

タンパク質の食事摂取基準(推奨量)

タンパク質の摂取量は、厚生労働省が、制定した栄養素の摂取基準である食事摂取基準において、次のように記載されています。

 

成人男姓  60g/日

成人女性  50g/日

 

これは、基準値なので、運動量やライフスタイルによって、アレンジすることも必要かと思います。

 

 

欠乏症と過剰症

タンパク質が身体に不足すると、短期間の欠乏では、全身の筋肉が衰えて、血管がもろくなり、抵抗力が低下しやすくなります。また、血液の成分であるヘモグロビンが不足し、鉄欠乏性貧血を起こすこともあります。長期間の欠乏の場合は発育障害を招く恐れも考えられます。

 

 

まとめ

【タンパク質の役割】

  ①生体の構成成分となる

  ②酵素の材料となる

  ③ホルモンの材料となる

  ④免疫反応にかかわる

  ⑤エネルギー源となる

 

【タンパク質の摂取方法】

 タンパク質は本的に毎日、補給する必要があります。
ビタミンB6やカルシウムも併せて摂りましょう。

【一日の基本摂取量】

  成人男姓  60g/日

  成人女性  50g/日

 

 

プラセンタとは

 

プラセンタとは

プラセンタ(placenta)とは、哺乳類の胎児を成長させるための胎盤のことです。主にサプリメントや化粧品に利用されるのは、馬や豚、ウシ、ヒツジなどの動物由来のプラセンタです。最近では、植物の胎座から抽出される植物由来のプラセンタも広く利用されるようになりました。

プラセンタ(胎盤)には、アミノ酸、たんぱく質、糖質、ビタミン類、核酸、ペプチド、ムコ多糖類などの成分が豊富に含まれています。また、プラセンタには、胎児が育っていくための成長因子が豊富に含まれています。成長因子とは、細胞分裂を活性化させる因子のことです。成長因子が細胞を刺激することで、新陳代謝が活発になると考えられています。プラセンタにはこの成長因子の働きを促す働きがあるため、美容や健康に効果があるといわれています。

 

プラセンタの歴史

プラセンタの効果は古くから世界中で注目されており、特にアンチエイジングや肌を美しくする効果が認められています。

プラセンタはクレオパトラや楊貴妃、マリー・アントワネットが美容に愛用したとか、秦の始皇帝が不老不死を求めて使ったと言い伝えられていますが、確たる文献に基づいた史実ではありません。史料にプラセンタの名が初めて登場するのは、739年、唐代の中国『本草拾遺』(ほんぞうしゅうい)の記述になります。
現代においては、プラセンタは、旧ソ連のオデッサ大学教授で眼科医であったV. P. フィラトフ(1875 〜1956)が1920年代に研究を進めた組織療法に端を発します。フィラトフは、埋没療法を実験し、疾病の治癒にはプラセンタを使うと高い成果が得られることを見出しました(1)日本においては、江戸時代に、加賀藩御用達薬種商であった中屋彦十郎薬舗の昆元丹(こげんたん)に、漢方薬と一緒にプラセンタが処方され、民間薬として使われていたとの記録が残っています。

 

プラセンタの効果

プラセンタは、細胞レベルから肌の環境を整えます。しわやたるみ、毛穴の開きなどの肌トラブルを防ぎ、美しい肌へ導く効果が期待されています。

プラセンタには、以下の効果が報告されています。

 

   ・更年期障害やうつ病・不安を減少

   ・更年期障害による女性の肩こりに効果

   ・男性の性機能障害

   ・肝機能の改善

   ・シワの減少効果、角質水分量の増加

   ・疲労倦怠感、肩こり、関節痛、目の疲れ、食欲不振など疲労症状の改善

   ・口の粘り、噛み合わせの痛み、歯肉出血の改善

   ・メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ美白効果

   ・皮膚炎症の改善効果、美肌効果

   ・アトピー性皮膚炎の改善

 

プラセンタの有用性の報告

・豚のプラセンタ抽出物のサプリメントを使った試験では、更年期指数(SMI)やうつ病・不安の指数を減少させ、疲労感や関節痛を緩和する作用が確認されています[2]また、同様の試験で、更年期障害による女性の肩こり、男性の性機能障害、肝機能の改善に効果を示しました [3] [4]

・ヒトプラセンタでは、疲労倦怠感、肩こり、目の疲れ、食欲不振など疲労症状の人を対象として、半数以上に有効性が認められました[5]

・解決しにくい、歯周治療中の不定愁訴を訴えるグループで、豚プラセンタエキスは口の粘り、噛み合わせの痛み、歯肉出血について有意に改善させ、歯肉のそう痒感についても改善しました[6]

 

・プラセンタは、効能の承認を得ている原料では「メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ」を強調表示することができます[7]

 

・2016年の試験では、プラセンタの摂取が、皮膚のきめ・毛穴・発赤部分において改善効果を認める報告もあり、皮膚炎症の改善効果やメラニンの生成抑制効果の可能性があることが示されています[8]

 

・肌は、一定のサイクルで新しく生まれ変わります。この一連の肌の代謝を「ターンオーバー」とよびます。このターンオーバーのサイクルが乱れると、肌トラブルの原因になり、肌荒れやニキビ、吹き出物などが発生します。プラセンタは、ターンオーバーを促進させる効果があることが示されています。

 

・老化架橋とは、中高年になりコラーゲンの生成が衰え、古いコラーゲンが分解されずに余分な架橋としてどんどんつくられることを指します。この余分な老化架橋が増えると、肌の組織が硬くなり、皮膚の水分が失われてシワの原因となります。プラセンタは、細胞傷害の原因となる活性酸素の一種であるスーパーオキサイドを低減し、しわの原因となる老化架橋の形成を抑制する効果もあることから、プラセンタは有望な抗老化素材であるとする報告があります[9]

 

 プラセンタの副作用

現在、プラセンタを原材料とした多くの医薬品や、サプリメント、化粧品などの製品が作られています。医薬品は、開発から販売までは、様々な基礎試験、臨床試験、治験が行われ、その有効性について国が承認したもので、確かな効果が期待できます。
プラセンタは、比較的副作用が少ない製剤ですが、医療機関などで注射などをする場合、下記のような点が確認されています。

 

・注射部位の疼痛

・過敏症(発疹・発熱・掻痒感など)

・注射部位の硬結

・頭痛

・肝機能障害(AST,ALT 上昇など)

 

また、アレルギー体質の患者へは慎重投与となっています[10]が、併用禁忌薬は特に挙げられていません[11]医療機関で使用されているプラセンタ注射薬は、人の胎盤を原料とし特定生物由来製品に指定されています。 特定生物由来製品は、その製造工程から市販後まで様々な安全対策が取られていますが、現状の製造工程で取り除けない未知のウイルスや病原体の存在を完全に否定はできず、感染症などのリスクはゼロとは言えません。 現在、日本でのプラセンタ注射薬による感染症の報告はありませんが、プラセンタ注射薬を打つ際には同意書を書く必要があります。

プラセンタサプリメントや、化粧品においては、購入の際に、原材料と産地を確認することや、SPFや日本健康・栄養食品協会(JHNFA)などの基準を満たしているか、などを確認して選ぶと安心です。

 

 

【参考文献】

(1) プラセンタ療法と統合医療

http://jplaa.jp/pdf/tougou.pdf

(2) Koike, K.; Yamamoto, Y.; Suzuki, N.; et al (2012). “Efficacy of porcine placental extract on climacteric symptoms in peri- and postmenopausal women”. Climacteric 16 (1): 28–35. doi:10.3109/13697137.2012.696290. PMID 22920723.

(3)Koike, K.; Yamamoto, Y.; Suzuki, N.; et al (2012). “Efficacy of porcine placental extract on shoulder stiffness in climacteric women”. Climacteric 16 (4): 447–452. doi:10.3109/13697137.2012.720622. PMID 23113540.

(4)江水保「プラセンタエキス含有ドリンクの性欲および性機能改善効果」『診断と新薬』第48巻第8号、2011年8月28日、 793-801頁。

(5)蜂矢敬彦「不定愁訴症例に対する胎盤成分(K・PE)の内服効果―ビタミンB1内服との比較臨床試験」『薬理と治療』第8巻第2号、 474-486頁。

(6)清水洋利、久保田恵、中西宏彰「歯周治療中の不定愁訴に対する胎盤抽出成分配合サプリメントの効果」『日本統合医療学会誌』第4巻第1号、2011年7月、 51-55頁。

(7)三井幸雄「凍結酵素抽出法を用いたプラセンタエキスの化粧品への応用 (特集 化粧品新素材と原料の新知見(1))」『Fragrance journal』第47巻第3号、2019年3月、 69-72頁。

(8)伊藤公美恵、植竹達雄、斉藤浩二、飯島肇「プラセンタ化粧品の肌への効果 (予備検討試験として)」『臨床医薬』第32巻第7号、2016年7月31日、 593-601頁。

(9)安井裕之、原口知子、望月彩音、石川裕樹、小松靖彦「新規プラセンタエキスの抗老化素材としての評価」『フレグランスジャーナル』第44巻第4号、2016年4月、 36-45頁。

(10)メルスモン 添付文書 メルスモン製薬株式会社 医薬品情報データベース、2016年10月19日閲覧

(11)ラエンネック 添付文書 株式会社日本生物製剤 2016年10月19日閲覧

 

 

プロテインサプリメントの選び方

 

プロテインサプリメントの選び方を徹底解説

 

筋肉トレーニングや持続的な運動をするときには、市販のプロテインサプリメントを利用しながらタンパク質を効果的に摂取して、理想の身体を手に入れましょう!

 

とは言うものの、プロテインは、国内、海外を問わず、数多くのメーカーから非常に多くの商品が販売されています。その中から、どのように自分に合った商品を選べばよいのか、迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。

 

「プロテインを飲んでみたいけど、何を基準に選べばいいのかな?」

「いつ、どのように飲めばいいんだろう?」

プロテインは、原材料や製造方法の違いによって、体の中での働きに違いがでてきます。
そして、それぞれのプロテインに合わせた飲み方を知ることで、その効果を最大に引き出すことができます。

今回は、プロテインの種類と効果、そして選び方や、飲み方のポイントをご紹介いたします。

プロテインを利用しているけど、自分に合っているのか分からない方や、これから利用してみたいけど何を基準に選んだらいいのか分からない方は、ぜひ参考にしてください。

 

「WPI製法プロテイン オススメベスト5+1 徹底解説!」は、こちら

 

プロテインの種類

とても多くの種類が販売されているプロテインですが、原材料の違いによって大きく「動物性」と「植物性」の2種類に分類できます。「動物性」の原材料には、牛乳。そして、「植物性」には大豆が使われています。

さらに、牛乳を原材料とした動物性プロテインは、製法の違いにより、3つの種類に分けられます。

 

 

①カゼインプロテイン 

②ホエイプロテイン(②-1 WPC  ②-2 WPI ②-2 WPH)

③ソイプロテイン

 

 

牛乳を原材料にしたプロテイン「カゼイン」と「ホエイ」

 

牛乳は88.2%の水分と約11.8%の乳固形分でできています。乳固形分には、炭水化物や脂質、タンパク質、乳糖、カルシウム、カリウム、さらにはそれ以外のビタミンやミネラルも豊富に含まれています。

乳固形分は、タンパク質、糖質、ミネラル、ビタミンを含む8.3%の無脂乳固形分と3.5%の乳脂肪分に分けられます。

牛乳から生成されるタンパク質には、「カゼイン」と「ホエイ」の2種類があります。カゼインは、牛乳に含まれるタンパク量の約80%を占めます。ホエイプロテインは乳タンパクの約20%程度しか含まれておらず、貴重なタンパク質です。さらにホエイは製法の違いによって、「WPCプロテイン」と「WPIプロテイン」がつくられます。

 

カゼインプロテイン

カゼイン(casein)は、牛乳やチーズなどに含まれるリンタンパクの一種で、カゼインは、牛乳に含まれる乳タンパク質の約80%を占めます。ガゼインは、チーズやバターを固める、乳固形分と呼ばれる主要成分の一つです。また、カゼインには、タンパク質以外にカルシウムなどのミネラルも豊富に含まれています。

カゼインプロテインは、不溶性で固まりやすい性質があります。

そのために、胃や腸内で固まったカゼインは、ゆっくりと分解された後、完全に吸収されます。

この特徴から、カゼインプロテインは運動後や、就寝前に摂取することで、ゆっくりと持続的にタンパク質がカラダに供給されていきます。

カゼインプロテインの摂取後は、満腹感が持続しやすいので、カロリーコントロールをしたい時や、スタミナが必要な長時間の運動前に摂取することをおすすめします。

 

カゼインは、カルシウムイオンやナトリウムイオンと結びつきやすい性質を持っているので、カルシウム補給を目的とした栄養補助剤に添加されることもあります。

さらに、整腸作用や、消化促進、血圧の抑制の効果や、鉄を溶けやすくして、腸管からの吸収を促進することで、鉄欠乏性貧血の改善効果があるとされています。

カゼインプロテインはホエイプロテインに比べ、プロテインをつくる際の製造工程が少ない分、製品の価格が安価なのも大きなメリットです。

 

 

「カゼインプロテイン」こんな方にオススメ!

  ◎カゼインプロテインは体への吸収速度がゆっくりなので、
   満腹感の持続が期待できます!

  ◎ダイエット時の間食や、筋力トレーニング後の
休息期間のタンパク質補給、また就寝前におすすめです

  ◎比較的、安価な製品が多いのも、大きなメリットです!

 

 

ホエイプロテイン

ホエイプロテインも、前述のカゼインプロテインと同様に、牛乳を原料としています。ホエイプロテインは水に溶けやすい性質があります。ヨーグルトの上澄みに透明な液を見たことあるかと思います。その中にホエイが溶け込んでいます。牛乳に含まれるタンパク質の約20%がホエイになります。

ホエイプロテインの一番の特徴は、体内での吸収が早いことです。カゼインプロテインが、摂取してから吸収されるまでに、約5~6時間がかかるのに対し、ホエイプロテインは、2時間ほどで吸収されるため、トレーニング後のスピーディーな栄養補給に最適なプロテインであると言われています。

ホエイは乳固形分を分離した後の乳清という液体を、さらに遠心分離して抽出したもので、カゼインよりタンパク質含有率が高く、ミネラルや水溶性ビタミンも豊富に含まれています。

ホエイプロテインの原材料である乳清タンパク質の中には、貧血の予防改善効果を持つと期待されているラクトフェリン等も含まれています。

ホエイプロテイン製品を作る際は、製造工程が他の製法に比べて多くなるため、販売価格が割高になる傾向があります。

 

牛乳が苦手な方にもオススメです!

ホエイプロテインは筋肉成分の多くを占めるアミノ酸で構成されており、高い筋肉修復効果が期待されています。また、牛乳を飲むと、おなかがごろごろしやすく「牛乳が苦手!」という方もいらっしゃるかと思います。それは、牛乳の中に含まれている乳糖を消化するための消化酵素「ラクターゼ」の分泌不足が原因で起こります。ホエイプロテインには乳糖がほとんど含まれていないため、味は淡白で飲みやすく、胃腸にもたれにくいというメリットがあります。

ホエイプロテインのデメリットを挙げるとしたら、他のプロテインと比較して価格が若干、高いことでしょうか。ただし、それは製造工程に手間をかけて作っていることの証でもあります。

 

ホエイプロテインはこんな方にオススメ

プロテインは飲むタイミングが重要です。トレーニング後は、素早く筋肉を回復させるために、できるだけスピーディーにタンパク質を筋肉細胞に届ける必要があります。ホエイプロテインは、水溶性で体内での吸収時間が早いことから、運動直後のタンパク補給には最適とされています。筋肉トレーニングだけでなく、長距離走などの持久系スポーツや、瞬発力が必要な格闘技、球技など、さまざまスポーツ分野で強靭な体を作りたい方に適しています。

 

 

製法によって異なる3つのホエイプロテイン!

吸収スピードの速さや、おなかにやさしいなど、優れた特徴を持つホエイプロテインですが。その製造方法には、大きく3つの製造方法があり、それぞれ異なった特徴があります。

 

【ホエイプロテインの3つの製造方法】

 (1) WPC製法 (Whey Protein Concentrate)

 (2) WPI製法 (Whey Protein Isolate)

 (3) WPH製法 (Whey Protein Hydrolysate)

 

(1)WPC製法(Whey Protein Concentrate)

原料になる乳清をフィルター膜で処理することによって濾過し、得られた液体成分を濃縮する製法です。乳糖が残りやすく、乳糖不耐症を持つ人には、お腹がゴロゴロする場合もあります。一方で乳清に含まれるビタミンやカルシウム、ミネラルなど、たんぱく質以外の栄養素を多く含んでいるメリットがあります。

WPC製法は濾過を利用するので、乳製品独特のえぐみや舌触りが残りやすくなります。

WPCの吸収スピードは、他の製法のホエイプロテインと比べて遅めです。

次に説明するWPIの体内への吸収時間が、約30分~2時間なのに対し、WPCは約3時間以上かかると言われています。

たんぱく質の含有量は80%程度と低めですが、製法が比較的簡単なため安価な商品が多く、手に取りやすいプロテインです。

 

(2)WPI製法(Whey Protein Isolate)

先ほどのWPC製法で分離されたタンパク質をさらに「膜処理」や「イオン交換」などの方法で、炭水化物や脂肪といったタンパク質以外の成分をより取り除いて分離します。WPI製法は、たんぱく質の含有量が約90%と非常に純度が高いのが特色です。そのため、お腹の不調になりやすい乳糖の含有率が非常に低く、乳製品が苦手な方にも適したプロテインです。同時に、脂質も1%未満程度しか含まれていないため、カロリーが気になる女性も安心して摂ることができます。

 

吸収速度はダントツ!

WPIは吸収スピードが他のホエイプロテインと比較して非常に早く、トレーニングの直後の素早いタンパク補給に最も適しています。

筋肉はトレーニングの後、1~2時間の間に合成のピークがあると言われています。そのタイミングでプロテインを体に吸収さるためには、摂取後1時間以内に約70%が体内に吸収されるWPIは最適のプロテインです。せっかくの筋力トレーニングの効果を最大限に活かすことが期待できます。

プロテインの純度を高くするために手間がかかっているので、WPCよりも少々高価ではありますが、より高品質なたんぱく質を求める方にはWPIがオススメです。

 

(3)WPH製法(Whey Protein Hydrolysa)

WPC製法で分離されたタンパク質をさらに、微生物に含まれる酵素などを利用して加水分解し、アミノ酸の細かい繋がりにまで分離したものがWPHです。すでにタンパク質が体内で消化された状態と同じであるため、胃や腸への負担は少なくなります。さらに、消化吸収の速さも、WPCやWPIに比べ、早くなります。

WPHは、WPIと比較して、フィルター処理やイオン交換法を用いていないことから、タンパク質の含有量はWPIより低くなります。しかし、他のホエイプロテイン、カゼイン、ソイプロテインなどのタンパク質とは異なり、含有タンパク質の体内への吸収率の高さが特徴です。WPH以外のタンパク質は、体内に取り込まれる過程で、多くが脂肪に変換されたり、体外に排出されたりする傾向があります。その点において、WPHプロテインの利用効率は高いと考えられています。

一方で、WPHは、製造工程が多く、価格も高めのものが多いですが、吸収スピードの速さや、体内での利用効率の高さなどのメリットがあります。

 

ソイプロテイン

ソイプロテインの原料は名前の通り大豆です。ソイプロテインの特徴は、カゼインプロテインと同様に、摂取してから吸収されるまでに約5~6時間かかることです。摂取後は、満腹感が持続しやすいので、カロリーコントロールやダイエット時には、最適のプロテインです。

ソイプロテインには、大豆イソフラボンという成分が含まれています。イソフラボンは、化学構造が女性ホルモンに似ており、髪や頭皮に良いだけではなく肌の新陳代謝を促進させたり、骨や皮膚を丈夫にし、自律神経を安定させる効果があるとされる栄養素です

ソイプロテインは、価格が比較的安いことも特徴の一つです。しかし、水分には溶けにくいので、飲料などに溶かして飲む場合は、飲み辛さを感じる方も多いかもしれません。

 

ソイプロテインは、こんな方にオススメ

 

ソイプロテインは吸収速度が遅く、満腹感が持続しやすいためカロリーコントロールをしている方におすすめです!

イソフラボンや不飽和脂肪酸が含まれているので、肌や毛髪の張りを保つ効果や、コレステロール低下などの効果が期待されます。

 

ホエイとカゼインまたはソイプロテインのミックス

トレーニングを終えた後には、少しでも早く、筋肉細胞に栄養素を補給したいものです。一方で、時間をかけてタンパク質をじっくりと供給し続けるためには、ホエイとカゼインを混ぜて摂取するという方法が効果的です。

また、既存のプロテイン商品にも、複数の原料や製法から作られたプロテインが、各メーカーから販売されているので、目的に合ったものを購入することも、一つの選択肢です。

 

「WPI製法プロテイン オススメベスト5+1 徹底解説!」は、こちら

 

まとめ

 

【カゼインプロテイン】

カゼインプロテインは、満腹感が持続しやすく、カラダにゆっくりと持続的にタンパク質が供給されていきます。

タンパク質以外にカルシウムなどのミネラルも豊富に含まれています。

価格が安価なのも大きなメリットです。

 

【WPCプロテイン】

ビタミンやカルシウムなどのミネラルなど、たんぱく質以外の栄養素も多く含んでいるメリットがあります。

吸収スピードは、他の製法のホエイプロテインと比べて遅めです。

比較的、安価な商品が多い。

 

【WPIプロテイン】

WPIは吸収スピードが他のホエイプロテインと比較して非常に早い。

乳製品でおなかがゴロゴロしやすい方にも適したプロテインです。

少々高価ですが、より高品質なたんぱく質を求める方にはオススメです。

 

【WPHプロテイン】

体内への吸収スピードは非常に高い。

タンパク質が体内で消化された状態と同じであるため、胃や腸への負担が少ない。

他のプロテインと比較して体内での利用効率が高い。

 

【ソイプロテイン】

ソイプロテインは吸収速度が遅く、満腹感が持続しやすい。

イソフラボンや不飽和脂肪酸が含まれ、肌や毛髪の張りを保つ効果や、コレステロール低下などの効果が期待されます。

 

プロテインの原材料や製造方法の違いによってプロテインを分類し、それぞれの特色を解説しました。

どのプロテインが一番良いかではなく、使う方の目的に合わせでどの商品を選択するかが重要になります。製法の異なるいくつかのプロテインを組み合わせながら、状況に合わせて摂取する、という方法も考えられます。また、トレーニングの前後だけではなく、日常の食生活に取り入れることで、ダイエットやカロリーコントロールにも役立つので、ハードなトレーニングを目指す男性だけではなく、女性にも、積極的に取り入れてほしいサプリメントです。

最近のプロテインサプリメントは、形態も様々なものが開発されています。粉末、タブレット(粒状)、液体、ゼリー、バー(固形)などがあり、状況に応じて摂取しやすいように工夫されています。

ぜひ、この記事を参考にして、自分にあったベストなプロテインを選んでください。

 

「WPI製法プロテイン オススメベスト5+1 徹底解説!」は、こちら

プロテイン

サプリメントとは

 

サプリメントとは。

最近はサプリメントを服用している方も多いのではないでしょうか?
でも、サプリメントの意味をしっかり理解しているでしょうか?

今回は、サプリメントって何?という疑問や、その成り立ち、そしてサプリメントを摂る目的について、ご説明いたします。

サプリメント先進国アメリカと日本におけるサプリメントの位置づけは、異なるものとなっています。日本においては、保健機能食品制度や機能性表示食品制度という食品の一部としての制度はありますが、サプリメントに関しては厚生労働省令や室長通達というものしかありません。いまだにサプリメントとしての独立した法律化は、されていないというのが実際のところです。
サプリメント先進国のアメリカにおいては、1994年に成立したDSHEA法(栄養補助食品健康教育法)によって“Dietary Supplement”として定義されています。「Diet(ダイエット)」という単語は、日本語では専ら「減量」の意味で使われていますが、基本的にdietは「食習慣、食生活」の意味です。Supplementは直訳すると、「補う・補完する・埋め合わせる」といった意味になります。つまり、食事を補う、栄養補助食品と捉えられています。
DSHEA法では、サプリメントを「ハーブ、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養成分を1種類以上含む栄養補給のための製品」として明確に定義され、形状は錠剤(タブレット)やカプセル、パウダー状、顆粒、液状など、通常の食べ物の形以外のものとされています。つまり、サプリメントは「医薬品」と「食品」の間に存在する別の概念として明確に定義されています。

 

サプリメントを摂取すべき理由

サプリメントは特定の栄養素を補う目的で製造された「栄養補助食品」であって決して「薬」ではありません。「薬」は特定の疾病を治すことを目的にしてつくられているので、疾病に対する即効性が求められます。しかし、サプリメントは、あくまでも「栄養を補助するための食品」なので、「薬」のように特定の疾病を治す即効性を期待するものではないのです。そうなると、サプリメントはどのような考え方で摂取すると良いのでしょうか。
必要な栄養素が不足した体は、生命維持活動の一部に支障を起こす可能性があり、その様な状態が長く続くと、病気の原因をつくってしまうことも否定できません。健康な体を維持するためには、からだの機能維持のために必要な栄養素がきちんと摂取されていることが必要です。サプリメントは体に不足している栄養素を補充することにより、体の機能を正常にし、病気に対する自然治癒力を高めるものです。実際にサプリメントで栄養補給することで、病気を予防し健康を維持できることは確かです。活性酸素の増加や栄養素不足による「自己免疫力の低下」や、「自然治癒力の低下」に対してサプリメントは有効な働きをします。
様々な生活習慣によって、必要な栄養素が不足する場合には、サプリメントを積極的に活用し、理想の状態を効率的に実現していくことが大切です。

 

サプリメントをとる目的

 1 現在健康だが、今後も健康を維持、増進していきたい。
=健康維持・病気の予防のために

2 食生活及び生活が不規則で、将来の自分の健康に不安をもっている。
=栄養が不足しないように確実に補給したい

3 病気ではないが、どうも体の調子がよくない
=疲労回復を期待する

4 いつまでも美しくありたい
=美容・痩身作用を期待する


【参考記事】  オプティマルヘルスという考え方

 

ダメージに負けない体に